V O I C E O F S E T T L E Rセンパイ移住者

鈴木勇気さん
Iターン
鈴木勇気さん
  • 出身地東京都
  • 現住所高松市
  • 移住年2014年
  • 仕事会社員

コミュニティをつくるという点で、圧倒的に有利な場所

「高松には、縁もゆかりも全くない中で移住しました」

東京生まれ東京育ち、高松には地縁も何もないと語る鈴木勇気さん。8年間、通信系の大手企業の派遣社員として働いていたが、人の縁やタイミングが重なり転職し、友達がひとりもいない高松へ移住した。移住を希望する人の持つ悩みのひとつに、人付き合いの難しさや友人の少なさが挙げられる。しかし、地縁のない高松で、人間関係をゼロからつくりあげた鈴木さんは「コミュニティをつくるという点では、高松のような地方は圧倒的に有利な場所」だと語る。


高松に来たきっかけは、地方への漠然とした憧れ

「前職のとき、子どもが生まれたことがきっかけで地方への移住について意識するようになりました。30年東京に住んでいて、漠然と地方には憧れを持っていました。地方の人が東京に何となく憧れるような感覚だと思います。特に、子どもが保育園や幼稚園に入ることが難しく、その費用も高額なので、東京で子育てをするのは厳しいと感じていました。子どもが生まれたタイミングで、会社に正社員としての雇用を相談したのですが、うまく調整がつきませんでした。
しかし、そんな中、実は前職では高松の企業を担当していた縁があり、上司同士の計らいもあってその企業の面接を受けることになったんです。東北や北陸の会社も候補でしたが、温暖な気候等にも惹かれて最終的に高松に移住しました」

高松と東京、仕事面と生活面で感じる違い

「仕事については、会社の規模が前職の1/10以下で、人と人の距離が近いと感じます。人数が少ない分、属人的ですね。相性が良い人とはうまく仕事が進みますし、逆の場合もあります。人との関係性をより大切にしないといけないと感じます。あとは、車社会ですね。東京では事故のリスクがあるためほとんど車には乗りませんでしたが、こちらは車の運転ができないと営業ができません。
仕事以外の生活面については、保育園や幼稚園に入りやすく、また想像以上に子どもが多い印象です。今の小学校も、東京の小学校と同じ2クラスあります。また、学校や家の近くに子どもが集まって遊べる場所が多いですね。子どもと遊べるイベントもたくさんあります。東京にもありましたが、そこそこ費用がかかるので、負担感がありました。
生活も想像以上に快適に過ごせています。失礼ながら、もっと不便なイメージを持っていました。コンビニやスーパーが遠いとか、買い物は中心部でしかできないとか。実は、母も東京から高松に移住して、今いっしょに暮らしています。東京生活30年の母ですが、友達も少しずつできて楽しい、生活もしやすいと話しています」

仕事の外にも、コミュニティやつながりを持つこと

「個人的に、仕事以外に2つのことに取り組んでいます。ひとつは、奥さんがプロのダーツプレイヤーで、世界一を目指しているので、その彼女のサポートをしています。具体的には、メンタルトレーニングやトレーナーの勉強ですね。もうひとつは、高松には縁もゆかりもなく、東京にいた頃のような学生時代の友人のつながりもないので、仕事以外のつながりを探してイベント等に積極的に参加しています。新しいつながりが生まれたおかげで、視野が広がりましたね。高松でできた友人には、会社勤めでない人や、会社勤めをしながら他のことに取り組んでいる人も多くいます。ずっと会社員として働いていて、会社員の考え方しか知らなかった中、新しい知識や考え方を学べたことは刺激になりました。そういう人は、前向きで愚痴が少ないですよね。飲み会で会社の愚痴を発散するような場があまり好きではなかったので、地域で前向きに取り組んでいる人とのつながりは視野が広がりすごく新鮮でした。東京から来たという話をすると、すごく興味も持ってもらえます」


コミュニティをつくるという点で、高松は圧倒的に有利な場所

「東京でもいろいろなイベントや勉強会がありますが、人が多すぎてあまり仲は深まりません。先生の話を聞いて終わりという受身の場も多く、つながりが生まれにくいので、深い学びや継続的な学びが得られませんでした。高松では、いろいろな場に顔を出していると、同じ人が参加していて知り合いになったり、そこからつながりができたり、コミュニティが良い意味で狭いと感じます。また、高松では、その道のプロの人とつながりやすいですね。例えば、トレーナーの勉強会に、トレーナー協会の要職の方がいます。東京では話しかけられない雲の上のような存在の人でも、高松だと気さくに話しかけられ、向こうも自分を覚えてくれます。コミュニティをつくるという点では、高松のような地方は圧倒的に有利な場所だと思います。
また、奥さんのダーツで言うと、引っ越してきてすぐの大会で初めて優勝し、その年に日本一になりました。今も日本1位で、高松に来てから勝てるようになりました。開放感というか、高松の人はちやほやすしすぎることなく、程良い距離感で接してくれるのもありがたいです」

継続性のあるコミュニティに飛び込むこと

「移住する際、仕事については、転職サイトや人づてで何とかなると思います。移住の大きな悩みは、人のつながりについての不安ではないでしょうか。高松にも、継続性のあるイベントや勉強会があるので、それに参加することでつながりができます。継続して同じ人と会うことで、自然と会話をするようになりますし、個人的にそこからの広がりが1番大きかったと感じています。SNSを見ていると、いろいろなイベント等の情報も流れてきます。地域でコミュニティに飛び込むのは、最初は怖かったのですが、いろいろなコミュニティに参加してみて、『自分のできる範囲で参加すれば良い』ということを改めて感じました。実際、今も継続してつながっているコミュニティもあれば、あまり合わないと感じて疎遠になったコミュニティも両方あります。高松では変なしがらみを感じたこともありませんし、まずはコミュニティに飛び込むことですね」

自分の興味関心のある分野で、東京より近い距離感でコミュニティがつくっていけることの魅力を鈴木さんは語ってくれた。都市部より近い距離感で、かつ田舎より多様な選択肢があるコミュニティは、高松のような規模のまちの大きな魅力のひとつに違いない。



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